よくある質問と回答
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A 「よさこい」とは「夜さ来い」つまり「夜に来て下さい」「今夜いらっしゃい」という意味です。
上記が一般的な解説ですが、山内一豊の高知城築城の際の工事現場でのかけ声「ヨイショコイ」が変化した、「江島節」が元だ、と諸説あるようです。 確かに「夜さ来い」とは土佐弁とも思えません。高知の人は普通「夜」の事を「晩(ばん)」、「来い」を「来や(きや、きぃや)」「来とうせ」と言いますから。「今夜いらっしゃい」を土佐弁に訳すと(?)「今晩来ぃや(こんばんきぃや)」「今晩来とうせ」となります。
私は、何らかの由来を持つ「よさこい」というかけ声が「よさこい節」という民謡に取り入れられ、それを武政英策氏が「よさこい鳴子踊り」に採用したという流れで、「夜さ来い」は後付けではないかと考えています。(幕末に京都で「よさこい節」が流行して、県外−当時だと土佐藩外−の人が「夜さ来い」と解釈した、という可能性はありそうです。背景となる純真とお馬の物語にもマッチしますから。)
ただ、古語の「夜さり来い」が「よさこい」に変化したという説もあり、「よさこい節」がそれを受けたと考えれば、「よさこい」が含む意味として「今夜来て下さい」がその一つであると解釈するのは直ちに誤りとも言えません。(江島節は約300年前、高知城築城は約400年前、「夜さり来い」までたどれば約1000年前になります)
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A よさこい祭りは、戦後の景気振興策として高知市の商工会議所が中心になって始めた祭りで、今年(2021)で68回目になります。当初は純和風の盆踊りスタイルだったようですが、現在ではロック、サンバ、ヒップホップ、演歌・・・など現代音楽をアレンジして、大勢の若者が参加するにぎやかなお祭りになっています。
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A 毎年8月9日から8月12日までの4日間です。日付は毎年変わりません。
8月 9日 前夜祭(中央公園) 8月10日 祭本番(市内各競演場・演舞場) 8月11日 祭本番(市内各競演場・演舞場) 8月12日 後夜祭(中央公園)、全国大会(追手筋等) 「お祭りの開催を土日にしたら参加しやすいのではないですか?」というお問い合わせを時々頂きます。私はお祭りの主催者でも関係者でもないので「そうかも知れないですね」としかお答えのしようがありませんが、お祭りの開催日をいつにするかを決めるために参考にしたのが発祥当時の気象データで、屋外で開催するお祭りなので最も晴天率の高い日取りにしたのだとか。ただし、最近の異常気象(?)やハッピーマンデー制度の一般化など、時代を取り巻く環境も変わりつつあります。しかし、そもそもお祭りの日取りに合わせてスケジュールを調整する事が本来の祭りに対する人々の取り組みであった事、例えば土日固定開催にすると土日に仕事がある人は(辞めない限り)永遠に参加できなくなってしまうことなど、同時に考慮すべき点もあります。毎年1月1日が特定の曜日(例えば日曜日)になるような暦制度を考える事は簡単ですが、一般化しませんでした。「今年の連休の日取りはどうなのだろう」「今年のよさこい祭りは平日だろうか」などと確認するのも一つの楽しみなのかも知れません。私が言えるのは「それ(日付固定方式)が高知のやり方です」という事でしょうか。
なお、2014年に国民の祝日の改正法案が成立し、8月11日が「山の日」として2016年から祝日になりました。よさこい祭り関係者へのいろいろな影響がありそうです。ちなみに、高知県の山の日は11月11日で、「こうち山の日」となっています。(祝日ではありません) -
A もちろん本場は高知市です。毎年8月9日から8月12日までの4日間開催されています。その他に、北海道札幌市で開催される「YOSAKOIソーラン祭り」(毎年6月)、東京都渋谷区の「原宿表参道元氣祭 スーパーよさこい」(毎年8月)、埼玉県坂戸市の「坂戸よさこい」(毎年10月)、静岡県沼津市の「よさこい東海道」(毎年11月)等でも高知からチームが遠征していますので見ることができます。
また、よさこい祭りに関連する祭りやイベントも増えてきました。皆さんの地元でも開催されるかも知れません。関連情報もあわせてご覧下さい。 -
A まず、よさこい祭りは「祭り」であって「イベント」や「コンサート」ではない、という点にご留意下さい。祭りの本番期間中(8/10〜8/11)は、高知市内の各競演場・演舞場で各々の趣向を凝らしたチームが舞い踊っています。これらのチームを見物するのにチケットは必要ありません。またチケットは売ってもいません(存在しません)。
よさこい祭りは各競演場・演舞場で見物するのが基本です。ただし唯一の例外は追手筋本部競演場です。ここには桟敷席が設けられており、桟敷席への入場は有料となっています。毎年6月に公益社団法人高知市観光協会で桟敷席のチケットがチケットぴあ(チケットぴあ -PR- )、ローソンチケット等を通じて販売されています。ただし、毎年高い競争率です。また、原則として当日券の発売はありませんが、前売りで残券がある場合は、当日購入することができます。
この桟敷席は、一般向けというよりは県外からの観光客向けに設置されているという印象です。従って、よさこい祭りの観覧ツアーに参加すると桟敷席のチケットがセットになっています。また、市内のホテル・旅館でもチケットを販売しているところがあります。
チケットの販売について詳しくは公益社団法人高知市観光協会(〒780-0862 高知県高知市鷹匠町2-1-36 TEL:088-823-4016 FAX:088-823-9275)宛お問い合わせください。
なお、追手筋本部競演場でも桟敷席外からの見物はもちろん無料です。また、以前中央公園で開催された後夜祭が有料になった事がありますが、現在は無料で見られます。 -
A ありません。よさこい祭りには「プログラム」や「時間割」がありません。各チームが、自分たちで決めたスケジュールに従って市内の競演場・演舞場を回っています。各競演場・演舞場では、到着した順番に演舞を受け付ける仕組みになっています。従って、どの競演場・演舞場で何時にどのチームが演舞するかは、チームの関係者以外知らないことになります。
ただし、追手筋本部競演場では、RKCやNHKのテレビ(およびラジオ)中継があるため、番組の都合上例外的にタイムスケジュールが組まれています。また、追手筋本部競演場と連動する帯屋町演舞場にも同様にタイムスケジュールがあります。
しかし「それでは不便かも」ということで、「どこいこサービス」というサービスがインターネット(携帯電話向けの情報提供を含む)で提供されていて、このシステムを閲覧することにより、各競演場・演舞場で何時にどのチームが演舞するのか、あるチームが何時にどの競演場・演舞場で演舞するのかを目安として知ることができます。ただし、この情報は各競演場・演舞場に設置された端末に各チームの方が申告して行うものなので、若干前後したり、直前でスケジュールが変更される場合があります。
なお、8月9日に中央公園で開催される前夜祭では、よさこい祭振興会から時間割が発表されます。また、8月12日に開催される後夜祭・全国大会では、各競演場・演舞場ごとの時間割が決められています。公益社団法人高知市観光協会から、この時間割が公開されています。
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A 「土佐の高知のはりまや橋で 坊さんかんざし買うを見た よさこい よさこい」これが「よさこい鳴子踊り」(作曲・作詞:武政英策)のフレーズです。これは江戸時代の故事に基づいた歌詞です。江戸時代、五台山妙高寺(現在の牧野植物園)の僧・純真が、出入りする鋳掛屋(鍋釜の修復業)のお馬と恋仲になって、純真がはりまや橋でかんざしを買ってお馬への贈り物にした。しかし僧の妻帯が許されたのは後の世のこと、2人は市中でさらし者になった挙げ句純真は土佐外に追放、お馬も地方に追放されたという話です。南国土佐の明るい太陽の下で唄われる「よさこい鳴子踊り」には、実は悲しい恋物語が隠されています。
なお、2人が因幡国・鹿野(鳥取県鹿野町)の長安寺で再会したというお話もあります。(宿縁のかんざし)
史実をひも解いていくと、慶全(慶禅)という登場人物が出てきます。かんざしを買ったのは、純信のいる妙高寺で修業中の慶全でした。実は、お馬は最初、慶全に惹かれていました。しかし、時が経つにつれ、お馬の心は慶全の師匠である純信になびいていきます。慶全はお馬の気を惹こうと、かんざしを買って贈ったのです。しかし、お馬の心は戻らず、純信と駆け落ちをするまでになります。なお、お馬はその後東京に移り住み、東京都北区の西福寺にお墓があります。また、慶全側の立場(?)から見た物語は、柏島 よさこい秘話を参照して下さい。
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A 「土佐はよい国 南をうけて 薩摩おろしが そよそよと」がその歌詞で、よさこい祭りでもよく聞きます。この「薩摩おろし」とは、土佐藩第13代藩主山内豊熈(やまうち とよてる)に嫁いだ、薩摩藩の島津斉興(しまづ なりおき)と弥姫(いよひめ)の娘・候姫(こうひめ/ときひめ)のことです。島津斉彬(しまづ なりあきら)の妹にあたります。この唄は、候姫のお嫁入をお迎えするものだったと言われています。土佐と薩摩と言えば、坂本龍馬が薩長同盟を仲介した関係ですが、それ以前にも深い関係がありました。
この唄の成立を知るためには、高知の立地と歴史の背景を確認する必要があります。高知は昔から、台風の被害を何度も受けてきました。この台風の風は、南風であることが多く、薩摩の方向から吹いてきます。その風を、「そよそよと」受け入れるという、一種のやせ我慢が入っています。また、候姫の嫁入りは、第11代将軍徳川家斉(とくがわ いえなり)の息女を押し付けられそうになって、あわてて薩摩藩に助けてもらったという経緯もあります。
ところで、歴史に「たられば」は禁物ですが、聡明と言われた山内豊熈が若くして没せず、おなじく賢夫人と呼ばれた候姫と二人三脚で藩政改革を成功させていたら、土佐藩のその後の行く末と、日本の歴史が大きく変わったに違いありません。
なお、「正調」の定番とされる都はるみが歌った「よさこい鳴子踊り」(1965・日本コロムビアAK-574)では、この部分の歌詞が「土佐は良い国 南を受けて 年(とし)にお米が 二度取れる」となっています。
因みに、山内豊熈の次代の山内豊惇(やまうち とよあつ)が就任わずか12日で急死してしまい土佐藩は窮地に陥りましたが、候姫(智鏡院)の実家が老中阿部正弘に働きかけ山内豊信(容堂)が後を継ぐことができました。 -
A お祭り当日に飛び入り参加するのでしたら、「市民憲章よさこい踊り子隊」に参加する方法と、「あったか高知踊り子隊」に参加する方法があります。前者は追手筋の追手前高校でエントリーして2時間ほど練習後、そのまま追手筋本部競演場で踊ることができます。
市民憲章よさこい踊り子隊
高知市役所地域コミュニティ推進課
集合場所:高知追手前高等学校グラウンド
集合受付:当日14:00〜
参加費 :無料(紙製法被代として1着500円が別途必要)
TEL:088-823-9080
※紙製の法被が支給(有料)されますが、鳴子は各自ご用意下さい。
※事前の申し込みは不要です。途中参加、途中離脱は自由です。
※健康保険証(コピー可)を持参して下さい。
※高知市民憲章推進協議会が保険者となって、参加者を被保険者とする保険に加入しています。
※2013年から集合場所が変更になりましたのでご注意下さい。「あったか高知踊り子隊」は県外の方を対象に、参加者を募集しています。申し込みは高知市旅館ホテル協同組合または宿泊先施設で行います。事前予約も可能です。
あったか高知踊り子隊
あったか高知踊り子隊実行委員会/高知市旅館ホテル協同組合
参加資格:高知県外在住の幼稚園児以上(中学生以下は父兄同伴)、参加は10日か11日のいずれか1日のみ
募集人数:150名(予約120名、当日受付30名)
集合場所:高知県庁本館(高知市役所新庁舎建設のため、場所が変更になっています)
集合受付:8月10日、11日 17:00〜
参加費 :大人2,500円 小学生以下2,000円(鳴子、紙製法被、保険料、ジュース込み)
連絡先 :
780-0861 高知県高知市升形5-34 高知市旅館ホテル協同組合内
TEL:088-823-5941
FAX:088-824-2048 -
A チームを作るのはそれなりに大変な(らしい)のですが、ガンバッテ下さい。具体的にはよさこい祭振興会とよくご相談下さい。
高知商工会議所/よさこい祭振興会
〒780-0870 高知県高知市本町1-6-24
TEL:088-875-1177
FAX:088-873-0572
E-Mail:yosakoi@cciweb.or.jp -
A 基本的な振り付けについては、よさこい祭振興会に資料が用意されていますので、ご請求下さい。本格的な振り付けが必要な場合は、振り付け師さんにお願いすることになります。よさこい祭振興会を通じてご紹介いただくのが良いでしょう。
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A エムアイシー高知有限責任事業組合、(株)メディア・アイ・コーポレーション、よさこい祭り振興会でサウンドトラックCDを制作・販売していました。また、独自にCDを発売しているチームもあります。高知のCDショップ等にお問い合わせ下さい。
DUKE SHOP高知 高知市帯屋町1-10-14 TEL:088-825-2505 タワーレコード高知店 高知市秦南町1-4-8 TEL:088-875-5331 中川電気商会 高知県高知市升形3-10 TEL:088-872-4874 Amazon.co.jpのオンラインショップ(-PR-) -
A 著作権所有者の使用許諾が必要な場合があります。著作権法で認められた私的使用の範囲を超えて使用される場合は、権利者の使用許諾を得てください。対象となる楽曲の権利者がJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)との信託契約を締結している場合は、JASRACで手続きを行って下さい。
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A 愛媛県生まれ、高知県在住だった作曲家です。1907.9.18−1982.12.1(私の立場からすれば「先生」とお呼びするべきですが、お会いしたことはありません)。高知商工会議所が1953年に徳島の阿波踊りに負けない祭りを開催したいと発起した時、武政英策氏に踊りのための作曲と作詞を依頼しました。第1回よさこい祭りは翌1954年8月に開催され、21チーム・750人が参加しました。言わばよさこい祭りを生み出した方です。よさこい祭りに欠かせないアイテムの一つ、鳴子を手に持つことを提案したのも武政英策氏です。武政英策氏はこの作品「よさこい鳴子踊り」の使用を一般に許したため、その後色々なバリエーションが誕生することになりました。武政英策氏の偉大さは、現在に至るよさこい祭りの隆盛を見据えて、土佐人の自由さや奔放さを祭りに組み入れるプログラミングを当初から見込んでいたことにあります。ある時、よさこい祭りに(当時としては)奇抜なバリエーションを見せたチームがあって、振興会の方が武政英策氏に「変なチームが出てきゆう・・・」と報告したところ、「いや、まだまだ」と答えたと言うエピソードが伝えられています。
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A 2013年まで「よさこいプロジェクト」で毎年インターネットライブ中継を実施していました。RKC高知放送の映像提供で、RKC高知放送を視聴できない地域の方でもご覧頂けたのですが、2014年から実施されないことになりました。
なお、2018年はさんさんテレビが8月10日と11日にネット中継を予定しています。 -
A 動画を掲載するために、撮影をどうするかという課題が解決された場合でも、無音声で配信というわけにはいきません。必然的に音声に楽曲が含まれることになります。この場合、当該楽曲についてJASRACとの信託契約が締結されている場合、YOSAKOI.COMに著作権使用料の支払い義務が生じます。残念ながら、継続的に著作権使用料を払い続ける財源が今のところ確保できませんので、動画の掲載は当面考えていません。
なお、「私がスポンサーになるので、ぜひ掲載して」というお申し出は大歓迎です。 -
A よさこい祭りそのものについてのお問い合わせはよさこい祭振興会宛にお願いします。
→問い合わせ先一覧
参考文献
○高知西ロータリークラブ週報1886回例会報告