今年も8月8日に、高知に出発するため羽田空港からJAL便に乗り込んだものの機材トラブルでなかなか出発しません。しばらく待ちましたが結局故障は直らず、別の飛行機に乗り換えることになってしまいました。高知到着が大幅に遅れ、参加を予定していたとある会合にも大遅刻。最近航空機関係のトラブルが多い印象ですが、定時運行と安全運行には今後とも配慮してほしいものです。
そういえば一昨年は台風で8日に高知に行けなくなってしまいました。連続でトラブル続きです。
ちょっぴり出鼻をくじかれた第52回よさこい祭り取材ではありましたが、9日の前夜祭で、昨年の受賞チームと抽選で選ばれたチームがよさこい祭りの開幕を飾りました。前夜祭を見ると、その年の傾向が分かって面白いものです。今年はずばりコスチューム。昨年までの色を一新したチームもあれば、仕掛けを取り入れたチームもあります。前夜祭でグランプリを受賞した「ほにや」はストライプのコスチュームが隠されていて、効果的に使われていました。もちろん、振り付けも見逃せません。私が個人的に気に入ったのは「旭食品」。盛りだくさんの内容で少々難しかったのかも知れませんが、色々な要素が詰め込まれていて楽しかったです。昨年初出場・初受賞した「桜(高知中央高等学校)」は鳴子を空中浮遊させる手品を見せていました。また、音楽も楽しみです。「べろべろの神様が・・・」という歌詞の「NTTドコモ高知支店」は、今年はアップテンポ。「ほにや」と「ゑびしば」(京町・新京橋“ゑびすしばてん連”)は会場の皆が口ずさむ曲。小さい子供たちも歌ってました。
ところで、今年の前夜祭には来年のNHK大河ドラマ『功名が辻』で土佐藩主山内一豊の妻・千代役を演じる仲間由紀恵さんがゲストで登場しました。始めて鳴子を手に持ったそうですが、気に入られたようです。是非お守りに携行して下さい。
千代は夫の山内一豊が馬を買うお金が無いのを見かねてヘソクリを使って名馬を買ってあげた逸話が有名。高知城公園には銅像もある。地元では有名な話。内助の功の象徴のような話ですが、もともと高知では女の人が強いので受入れられたのかも知れません。(女の人が強いかは主観によりますが。ただ祭りに限って言えば、よさこい祭りの主役が女の人であることはあまり異論が無いと思います)
【写真】仲間由紀恵さん(左)とインタビューに答えるよさこい祭振興会会長の入交氏(右)
さて、よさこい祭り本番の10日は朝から天気が良かったものの、午後3時過ぎに突然の大雨。私は例年通り追手筋で取材していました。ほんの数分でしたが、ずぶ濡れ状態でした。踊っている方々は大変です。雷も鳴って、南国の空模様という感じでした。しかし「雨にも負けず、雷にも負けず」皆さん踊りきりました。
11日は前日のような雨も降らず、一日中好転に恵まれましたが、反面記録的な暑さになりました。取材陣には持久力、踊り子の皆さんには瞬発力が要求されます。また、受賞する少数のチームを除けばほとんどがこの日でよさこい祭りが終わります。前日にもましてヒートアップしていました。
では気になったチームを。「鳥取県よさこい踊り子隊」のコスチュームは今年緑を採用。一昨年まで赤で、昨年は青でした。前夜祭で踊り子さんたちを見かけましたが、一瞬どのチームか分かりませんでした。緑は杉を表しているそうです。
「京町・新京橋“ゑびすしばてん連”」の今年のテーマは『災い転じて福と為す』。商売繁盛シリーズも世相を反映して採用されてきました。私が参加した8日の会合の話題にもなりましたが、高知の景気は現在“土砂降り”だそうです。私はIT分野で微力ながら協力しようと思っていますが、高知に福来らんことを祈っています。
「ほにや」は前夜祭で「グランプリ」、本番で「よさこい大賞」を受賞しました。今年は発足15年目で代表の泉さんも気合が入っていました。見事な受賞です。コスチュームの前を開いてストライプ柄になる様子は観客を楽しませていました。
「高知大丸よさこい隊」は久しぶりの受賞(審査員特別賞)ですが、印象的な音楽とスローな振り付けが記憶に残っています。ここのところ“癒し系”から遠ざかっていましたが、今年は回帰したのでしょうか。
「富士通グループ」も毎年受賞しているチームですが、今年は衣装ががらっと変わって「海賊」風。海賊帽(“ギョーザ・ハット”と言われているらしい)にFUJITSUのロゴがあしらわれ、ラインダンスの振り付けもある、キュート&セクシーな仕上がりです。展示会などで富士通グループが“ギョーザ・ハット”を使ったら目立つでしょうね・・・。
【写真】ラインダンス風の振り付けがキュートな「富士通グループ」
「上町よさこい鳴子連」は元気な子供たちのチーム。ここ数年連続して受賞しています。全国大会で「武政英策賞」も受賞しました。さらに今年は「帯屋町筋ジュニア隊」も「地区競演場連合会奨励賞」を受賞しました。2005年のよさこい祭りは子供たちが大活躍、というふうに記憶されるかもしれません。
最終日12日は後夜祭の取材をしました。今年の受賞チームをもう一度見られるチャンスです。いや、さすがに受賞チームだけあって個性的な音楽、振り付け、衣装、地方車で繰り出してきます。目が離せない感じ。時間があっという間に経ってしまいます。この日は追手筋で取材後、表彰式に間にあうように中央公園に移動しました。考えてみれば表彰式を見るのは久しぶりです(昨年は仕事の関係で見られず、一昨年は全国大会中心の取材で追手筋→高知城公園と移動)。表彰式では「高知東生プロデュース 飛龍〜灼と寂〜」の高知東生さんと高島礼子さんを見かけました(取材のタイミングの関係で本番では演舞を見られず)。最後の演舞を見届けて、「よさこい大賞」を受賞した「ほにや」をトリに2005年のよさこい祭りは終わりました。
ところで、地元紙・高知新聞の記事によれば「き・ら・り」や「旭中学校」などが例年利用していた高知市の「子どもよさこい支援事業」が予算削減の結果廃止されたため、資金確保に 苦労されたようです。それでも逆境にめげず、各々が工夫して参加を果たしたことは、子供たちはもちろん、彼らを支えた大人や地域の方々の創意と熱意が成果を挙げたことを意味します。その結果として地域の結びつきが強まったとすれば、まさに「災い転じて福と為す」例になるのではないかと思います。よさこい祭りでは当然のことながらトップチームに注目が集まりますが、170を越えるチームにはそれぞれのドラマがあり、参加する人にはそれぞれの思いがあります。高知の祭りとしてそれらを支え、また街の人々や観衆が一緒になって良い祭りにして行くことが、高知を良い街にし、福来る街になって行くことに繋がるような気がしています。
さあ、いまから来年の祭りが楽しみになってきました。その前に、原宿でもう一度高知のチームを見てみようと思います・・・。
8月 9日 (火) | 祈願祭 前夜祭 | 17:00〜17:45 18:30〜22:00 |
中央公園 |
8月10日(水) | 祭本番 | 11:00〜22:00 12:30〜21:30 13:30〜17:30 18:00〜21:45 |
帯屋町アーケード 市内各競演場・演舞場 追手筋本部競演場(昼の部) 追手筋本部競演場(夜の部) |
8月11日(木) | 祭本番 | 11:00〜22:00 12:30〜21:30 13:30〜17:30 18:00〜21:45 |
帯屋町アーケード 市内各競演場・演舞場 追手筋本部競演場(昼の部) 追手筋本部競演場(夜の部) |
8月12日(金) | 全国大会開会式 全国大会 表彰式 後夜祭 | 14:30〜15:00 15:00〜22:00 18:00〜18:30 18:30〜22:00 |
高知城 高知城、追手筋、帯屋町、中央公園 中央公園 中央公園 |
名称 | 最寄り停留所/駅 | 備考 |
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追手筋(おうてすじ) | 大橋通り | |
中央公園(ちゅうおうこうえん) | 堀詰 | |
愛宕(あたご) | ||
知寄町(ちよりちょう) | 知寄町二丁目 | サニービル |
菜園場(さえんば) | 菜園場 | |
梅ノ辻(うめのつじ) | 梅ノ辻 | |
升形(ますがた) | 升形 | |
上町(かみまち) | 上町四丁目 | |
万々(まま) | JR四国・円行寺口 | |
旭(あさひ) | 旭町三丁目 | 高知サティ |
帯屋町筋(おびやまちすじ) | 大橋通り/堀詰 | |
はりまや橋 | はりまや橋 | |
京町(きょうまち) | はりまや橋 | |
秦(はだ) | イオン高知ショッピングセンター | |
柳町(やなぎまち) | 堀詰 |