8月 9日 (金) | 18:30〜22:00 | 前夜祭/中央公園 |
8月10日(土) | 12:30〜21:30 | 本 番/市内各競演場 |
8月11日(日) | 12:30〜21:30 | 本 番/市内各競演場 |
8月12日(月) | 16:30〜22:00 | 後夜祭/中央公園 全国大会/中央公園、追手筋、帯屋町 |
追手筋 (おうてすじ) | 中央公園 (ちゅうおうこうえん) | 愛宕 (あたご) | 知寄町 (ちよりちょう) | 菜園場 (さえんば) |
梅ノ辻 (うめのつじ) | 升形 (ますがた) | 上町 (かみまち) | 万々 (まま) | |
旭町 (あさひまち) | 帯屋町筋 (おびやまちすじ) | はりまや橋 | 京町 (きょうまち) | 柳町 (やなぎまち) |
秦 (はだ) |
8月9日(金)【前夜祭】天候は昨年と同じような状況になってしまいました。曇り空で太陽も時々顔を出すのですが、短い時間に土砂降りになります。変わりやすい不安定な天候です。昨日高知空港に到着した時からこんな様子でしたが、天気予報によれば明日からは少し天気も安定しそう。期待したいです。なお、今日予定されていた納涼・花火大会も13日(火)に延期になってしまいました。
さて、第49回よさこい祭り前夜祭は「鳥取県よさこい踊り子隊」を筆頭に始まりました。来年の50回大会の節目を前に各チーム趣向を凝らしたパフォーマンスだったと思います。なお、最近の傾向として各チームがテーマを持って継続的によさこい祭りに臨む姿勢がより顕著になってきた感じがします。御存知《商売繁盛シリーズ》で楽しい踊りは「京町・新京橋“ゑびすしばてん連”」、「ほにやよさこいおどらにゃそんそん」のフレーズは「ほにや」、癒し系は「高知大丸よさこい隊」と言った具合です。ただ、来年の50回で一度リセットして生まれ変わるチームも出てくるのでしょうか?そんなことを考えさせられる第49回大会です。
グランプリ | セントラルグループよさこい踊り子隊 |
準グランプリ | 十人十彩 |
ダンス賞 | サニーグループよさこい踊り子隊 |
サウンド賞 | 高知大丸よさこい隊 |
ファッション賞 | ほにや |
米子市長賞 | 日韓学生合同チームJaparean |
審査員特別賞 | 四国開発グループ |
8月10日(土)【本番1日目】今日は雨の音で目が醒めました。ふ〜む、困った。ずっと降り続く雨ではないのですが、土砂降りになるので祭りへの影響は大です。まず、今年できた秦演舞場を見に行きました。ここにできたイオンショッピングセンターの敷地内でのパフォーマンスが行われていました。広大な敷地なので地方車の駐車スペースには困りません。ただ、踊るスペースが少々こじんまりした感じでした。まぁそれだけ身近に見られるのでそれはそれで良いのですが。
その後追手筋競演場に移動しましたが、途中でまたもや激しい雨。すでに追手筋では競演が始まっている時間でしたが、ここにあたったチームの方々は気の毒です。競演場に行く前にRKC高知放送に立ち寄りインターネット中継の模様を見学しました。今年はインターネット中継に加えて新たにNTTドコモのFOMA向けの中継も始まりました。よさこいプロジェクトもますますマルチメディアになります。
さて、空模様を気にしつつ追手筋で撮影開始です。よさこい祭りには毎年新しいチームが参加しますが、今年はさらに個性的なコンセプトを持ったチームが光っていたように思います。「宇宙旅行社」はチーム名もユニークですが、パフォーマンスも何か新しいものを感じさせられました。次の50年に向かっての一つの方向性をかいま見せているのかも知れません。
「土佐女子高等学校」が初出場とは意外でした。土佐女子と言えばよく聞く名前だったのですが、考えてみれば「土佐女子短期大学」でした。創立100周年だそうです。その後「第78回土佐女子高等学校卒業生踊り子隊」が出場しました。いいですねぇ、こういうの(ちなみに、私の母校は一度も出たことが無いはずです)。
「逢au by KDDIスリーエスカンパニーグループ」も光りました。「NTTドコモ高知支店」は今年6回目の出場ですが、残るはJフォンでしょうか(高知の携帯キャリアはこの3社系列です)。
初出場のチームを中心に書きましたが、「高知大丸よさこい隊」「十人十彩」「ほにや」「富士通グループ」「帯屋町筋」などなど、実力派チームもその力を十二分に発揮していました。しびれます。
ところで、これを書いている現在激しい雷雨になっているんですが、明日は大丈夫でしょうか・・・。
ちなみに、今年は取材に対する規制が極めて厳しくなりました。中央公園、追手筋を中心に撮影していますので他の競演場・演舞場は詳しいことは分かりませんが、このままだと私のような“他所者”は閉め出されてしまうかも知れません。高知のよさこい祭りをインターネットや雑誌、その他のメディアでご紹介してきただけに残念です。
それでは、また明日がんばります。
8月11日(日)【本番2日目】今日は蝉の声で目が醒めました。今日こそ雨の降らない一日になるかと期待したのですが、残念。昼頃と午後降ってしまいました。でも昨日のような土砂降りという程では無かったので良かったです。今日は一日追手筋競演場での取材をしました。やはりどのチームもすばらしいです。昔は、(こう言っては失礼ですが)予算不足で踊り子さんをかき集めたようなチームもあったのですが、ここ数年各々のチームが洗練されてきたと感じます。トップチームはますます良くなって行くのですが、全体の底上げも進んでいるのではないでしょうか。
「ハワイとフラを愛する会」は今年2回目の出場ですが、だんだん馴染んできました。去年はちょっと衝撃(大袈裟に言えば)だったのですが、よさこい祭りに欠かせないバリエーションになっていく可能性があると思います。
「なんぼいうたちユニオンジャック」は前夜祭に出場してその熱唱演歌が披露されました。曲のはじめから終わりまでボーカル入りでこぶしの効いた演歌というのも面白いです。もちろん、踊りも良かった。「正調あり、ロック調あり、サンバ調あり・・・」というよさこい祭り楽曲の形容に「演歌調あり」も加えないといけないです。
「本丁筋」、今年も帰ってきました。2年目ですが昨年よりずっとパワーアップしています。踊りも洗練されています。よさこい祭り100周年まで連続出場を続けて行きそうな期待が持てます。
「NTT西日本高知グループ」は従来の企業グループの枠組みを少し抜け出した印象を受けました。高知でもBフレッツがサービス開始されたようですので、やがてブロードバンドでよさこい祭りを視聴できるのも間近かも知れません。
「富士通グループ」いつも地方車がカッコ良いです。踊りはスペイン風。なるほど、という感じ。スペインそのもののスタイルに行き過ぎずよさこい祭りのテーストとうまくマッチさせていたと思います。
毎年のことですが、よさこい祭りはあっという間に終わってしまいました。不順な天候などに阻まれて写真の撮影もなかなかままならない状況でしたが、一番苦労されたのは踊ってらっしゃる方々やスタッフの皆様だと思います。お疲れ様でした。
明日は後夜祭・全国大会が開催されます。まだプログラムが決まっていませんが、最新情報をこのページでお届けする予定です。
8月12日(月)【後夜祭・全国大会】よさこい祭り最終日にして雨の話題を言わずにすみます。朝から晴れの空模様で、雲は比較的多いものの雨が降ることはありませんでした。逆に直射日光が当たらない分、いくぶん涼しい条件で観覧できます。16:30からの中央公園での後夜祭・全国大会開催を前に午後の早い時刻から観客の皆さんが集まり始めていました。
私は中央公園で取材しましいたので他の会場(追手筋など)とは観覧順が異なりますが、こちらは「土佐女子高等学校」を皮切りにパフォーマンスが始まりました。全国各地からのチームととものいろいろなテーストの踊りが見られて楽しめました。「伊予からの風 純信連」や「さぬき踊らんな連」など四国各県からの参加も増えてよさこい祭りが全国的な祭りになった証と言えると思います。
一昨日、昨日の日記では主に初出場、2回目の出場チームについて感想を書きましたが、後夜祭に出場する実力派チームのパフォーマンスは本当にすばらしいです。「京町・新京橋“ゑびすしばてん連”」は、今年は升を手に持って「商売繁昌ますます繁盛」です。「ゑびしば」という決め台詞も心に残りました。
「遊友楽笑」は今年2回目の出場ですが、それを感じさせないダイナミックなパフォーマンスでした。納得の受賞です。
「上町よさこい鳴子連」は子供中心のチームですが、大人顔負けのスタミナには驚かされます。照明が明るくなった瞬間に観客席から「可愛いぃ!」という声が聞こえました。踊りも表情も大変良かった。
「鳥取県よさこい踊り子隊」は今年金賞受賞です。最もよさこい大賞に近い県外チームではないでしょうか。いや、もはやこのチームは“県外チーム”という印象がありません。県内の実力派チームと互角に競っています。
「ほにや」は今年よさこい大賞を受賞しましたが、音楽、踊り、衣装、地方車どれをとっても文句のつけどころのないすばらしいチームになっていました。チーム関係者がそれを誇りに思う気持ち、思い入れが良く分かります。よさこい祭りのバリエーションとして観客と一体になって心の底から祭りを楽しめる、そんなチームカラーは評価に値します。また全国大会で「武政英策賞」も受賞しました。後夜祭のトリを踊ったあと会場からアナウンスされると踊子の皆さんが抱き合って喜んでいました。
その後、中央公園では「ほにや」の楽曲で総踊りになりました。「ほにや」の皆さん、おめでとうございます!全チームの方々、スタッフの方々お疲れ様でした。
武政英策賞 | ほにや |
優秀賞「粋」 | させぼ飛躍年隊 |
優秀賞「睦」 | KAKOGAWA踊っこまつり“加古乃花舞” |
優秀賞「艶」 | みちのくYOSAKOI連KOI・KOI |
優秀賞「豪」 | 伊予からの風 純信連 |
優秀賞「夢」 | 六陸〜RIKU〜 |
ぺギー葉山賞 | 土佐女子高等学校 |
昨年も書きましたが私は「総評」などという文章を書くほど偉くありません(適当な言葉が見つかりませんので)。一介のフォトグラファーの戯言ぐらいの気持ちでお読み下さい。来年はよさこい祭りが第50回を迎えます。半世紀に渡って続いてきたこの祭りは間違いなく高知の文化として位置付けられると思います。ここ数年のよさこい祭りの全国への浸透を思うと、私がよさこい祭りのWWWページを開設した頃「よさこい」という言葉を周りで誰も知らなかった当時から隔世の感がします。ましてや50年間この祭りを維持してきた関係者の皆様には頭が下がります。しかし全国区になってきた(有名になってきた)故に問題点もいくつか指摘されています。ただ、一方で50年間かけてつちかわれてきた“知恵”というものがあると思いますので、外野から気楽にコメントすることはできないと思っています。例えば狭い競演場、チームの誘導、観光客への案内などが指摘されていますが、よさこい祭りを機能的・合理的に運営さえすれば果たしてそれで良しと言えるのか、大いに疑問です。イベントやショーとは違う文化としてのよさこい祭りを次の50年も維持してほしいと願うのは私だけでしょうか?
今年のよさこい祭りでは50回の節目を前にテーストを変えたチームもありました。一番印象に残ったのは「帯屋町筋」です。よさこい祭り第1回目からの連続出場で高知の商業を引っ張ってきた帯筋の次の50年へのメッセージと受け止めました。そう言えば昨年よさこい祭り初体験の私の知り合い氏も「ずいぶん変わったねぇ」と言っていました。
また新しいチームの参加によって別の風が吹き込んできます。特に、全国大会が開催されるようになってから異なる風土の「よさこい」が見られて刺激を受けます。今後50年のよさこい祭りの発展を考える上で欠かせない要素となるでしょう。
今から来年の第50回よさこい祭りが楽しみです。
よさこい祭りの取材規制については少し書きましたが、何かの会議で規制強化が提言されたとしか思えません。許可証を持っているのに「入れない」という関係者らしき人物もいましたし、取材側としては困ったことです。よさこい祭りの主役は出場されている踊り子の皆様です。準主役は観客の皆様です。そして、それを記録する立場が私達だと思っています。私も大変微力ではありますが、取材を通じて高知のよさこい祭りを全国的に知らしめるお手伝いをしてきたと自負していますし、関係の方々から資料の提供を求められれば原則として無償でお渡ししています。私は別に取材について何でもありにせよ、とは申し上げていませんし、一定のルールは必要不可欠だと思います。しかし、それが行き過ぎると角を矯めて牛を殺す結果になってしまいます。今後は取材側の意見も聴取していただくよう関係各位にはご理解とご協力をお願いする次第です。
来週末(2002/8/24〜25)には「原宿表参道元氣祭りスーパーYOSAKOI2002」が東京で開催されます。高知のチームも多数参加しますが、関東地方のチームも参加するようです。大いに期待しています。
ちなみに現在(2002年8月)営団地下鉄の各駅に「原宿表参道元氣祭りスーパーYOSAKOI2002」のポスターが掲示されています。このポスターの写真は全て私が撮影したものです。機会がありましたらぜひ御覧下さい。