今年(2007)は、極めて順調なよさこい祭り取材になりました。いつもの通り8月8日に高知入り、13日出発という日程でしたが、飛行機も予定通り飛びましたし、天候の問題もありませんでした。移動の8日は若干時間がありましたので、中央公園での前夜祭リハーサルの模様を眺めていました。「上町よさこい鳴子連」と「十人十彩」の2チームだけでしたが、いよいよ始まるな、という雰囲気です。
ちなみに、8日の夜はちょっとした雨になっていて、心配しましたが、9日は朝から快晴です。高知に帰って、皆さんから「暑いねぇ」と声をかけられましたが、実は内心「それほどでも・・・」と思っていました。いや、暑いのは間違いなく事実ですが、東京がそれを上回る異常な暑さで(よさこい祭りが終わってからでしたが、最低気温が30度を超える日もありました)、特に高知での朝晩は涼しいくらいです。それでも、南国の太陽は侮れません。日陰を探して歩いていました(高知の暑さは“ストーブ系”なので、日陰だと涼しい。しかし、東京の暑さは“サウナ系”なので、逃げ場所がありません)。この日は市内のCDショップを回ってよさこい祭りサウンドトラック2006の販売のお礼とご挨拶をしました。
(写真右・帯さんロード;日陰だとそれなりに涼しい)
前夜祭は6時半からですが、午後の早い時間からちらほらと衣装を着た踊り子さんたちを見かけました。今年も、事前によさこい祭振興会にお電話して取材の申し込みをしていましたが、予想通りというか、取材が殺到していて場所の確保が難しいみたいです。何とか隙間に入れさせてもらいました。前夜祭の最初は「富士通グループ」からでしたが、まずはその帽子に驚きました。「鳥追い帽または菅笠の富士通流」ということらしいですが、それにしても斬新です。
前夜祭は「Art wave」「逢 au by KDDI高知支店」と続きますが、実力派ぞろいの演舞で、
日の暮れるのも忘れて見入っていました。「ほにや」の演舞では、衣装の早変わりに会場からどよめきと拍手が寄せられます。また、昨年よさこい大賞を受賞した「十人十彩」は、曲の後半でしっとりとボーカルが聴かせてくれます。前夜祭では「十人十彩」が昨年に続いてグランプリを受賞しました。明日からの本番がますます楽しみです。
(写真左・斬新な帽子とインフィニティーマーク(∞)が光った「富士通グループ」)
さて、本番1日目も良い天気でした。実は、前夜に天気がぐずついていたのですが、日中に雨が降ることはありませんでした。私は、例年通り追手筋で取材をします。追手筋では、年に1回しか顔を合わせないカメラマンと再会します。お互いに相手を知っているわけではないのですが、何となく言葉を交わしたりして、照りつける太陽のもと、祭りの開始を待ちます。最初は子供たちの演舞です。最近はいろいろ趣向を凝らして、見ていて楽しいです。この日、印象に残ったのは「安芸 東人」。今までとちょっぴり印象が変わっています。今年は久しぶりに地区競演場連合会奨励賞を受賞しました。高知市役所踊り子隊には岡崎市長も混じっていました。「西山グループ」も、個人的には良い出来だったと思っています。この日は夕食を取ったあと、夜の部も追手筋で取材を続けました。やはり、夜の方が観客の皆さんの数も増えます。大いに盛り上がっていました。
2日目も連日の暑さが続きますが、良い天気です。まずは追手筋で待機。やっぱり子供たちや商店街チームの踊りを見ると、心が和みます。高知の未来と今を背負っている人たちががんばってくれれば、いろいろあっても高知はやって行けます。その商店街チームの一つで、この日の注目は何と言っても「升形(with アクア)」でしょう。13年ぶりに復活だそうです。この升形の交差点にあるスーパー・サニーマート系の「マルシェ升形店」が閉店に追い込まれそうになったのが今年の4月。そのとき、スーパーの労働組合が自主運営するということで閉店を免れ、「ピアース」として生まれ変わりました。このような地域の知恵にも注目が集まります。その升形からの出場でしたが、踊りも良かったです。トップページに写真を掲載させて頂きました。
この日の夜は、中央公園に移動して取材です。1チーム毎に出場するので、じっくり見られます。ただ、取材の制約も大きいので、特に写真撮影の面では難しいかも知れません。それでも、各々のチームの演舞を最初から最後まで見ることができて、貴重な取材場所になっています。
(写真右・久しぶりの登場「升形(withアクア)」)
ところで、昨年よさこい大賞を受賞した「十人十彩」は、今年はしっとり聴かせる音作りを取り入れています。チームの方が「最後の1分間に想いを込めた」と仰っていましたが、泣かせる楽曲です。また、昨年は「土佐の女が夏に舞う」と唄い、今年は「土佐の男が夏に舞う」とペアになっています。踊りも素晴らしいですが、楽曲も素晴らしい。一方、「とらっく((社)高知県トラック協会)」は朝顔の柄の衣装が印象的で、しかも楽曲が速いテンポになっています。チームの方は「冒険してみた」と仰っていましたが、その冒険は大成功だったのではないでしょうか。実は、一緒に唄いながら撮影していました。ちなみに、今年はどのチームも衣装が工夫されていて楽しかったです。「京町・新京橋“ゑびすしばてん連”」は何人かの踊り子が組になってはりまや橋と柳が登場する仕掛けを採用。振り付けと衣装の扱いが巧みでした。「ほにや」は早変わりで観客を楽しませていました。
さて、よさこい祭り本番での受賞チームも決まり、後夜祭に向けて盛り上がりつつ、全国各地からチームを招いての全国大会が4日目に開催されます。
やはり追手筋に陣取って、受賞チームと全国の踊りを取材しました。4日目ともなると、受賞チームの振り付けの“先読み”ができるようになって、シャッターを切る回数も増えます。よさこい祭り初日は「どんな振り付けだろう」と楽しみですが、4日目は「決まったぁ」という感じでしょうか・・・。また、全国各地の踊りを見るのも斬新です。高知のチームに近いところもありますし、高知には無いテーストのチームもあります。全国大会も来年で10年を迎えますが、すっかり定着しました。
なお、私の個人的な楽しみは、全国大会だけで行われる高知城会場での演舞です。ここの“ゆるい”雰囲気は、古き良きよさこい祭りの伝統を感じさせるものがあります。残念ながら追手筋の演舞(昼の部)が終わってから駆けつけたのでは、(高知のチームは中央公園で開催される後夜祭に出場する関係で)
高知城で高知のチームを見ることができませんが、それでもその雰囲気を堪能することができます。
その後、高知城の取材を途中で切り上げ、後夜祭の取材をすべく中央公園に向かいます。高知の実力派チームが一同に会する後夜祭では、大勢の観衆の皆さんの熱気と、チームの演舞で盛り上がっていました。ただ、演舞が進めば進むほど、「もう今年のよさこいは終わってしまうんだ」という寂しさも感じます。そしてとうとう、「ほにや」の番になりました。今年は衣装に工夫を凝らしたチームが多かったのですが、やはり「ほにや」には、一日の長が感じられます。 また、おなじみの紙吹雪も披露してくれました。最後に正調よさこい鳴子踊りを踊り、鳴子の一本締めで今年のよさこい祭りが閉幕しました。
(写真左・おなじみの紙吹雪でフィナーレを飾った「ほにや」)
その後、機材を片付けて、帰ろうとした時に突然の豪雨。いや、今年はよさこい祭りの演舞中に雨が降ることは無かったですが、夜に雨になったり、なかなか絶妙なタイミングでした。雨宿りをしたら雨が止みましたので、私も引き揚げました。撤収のスタッフの方々は大変だったと思いますが、よさこい祭りを支えて頂いているこれらの方々にも改めてお礼を申し上げたいと思います。
それでは、また来年。
8月 9日(木) | 17:00〜17:45 18:30〜22:00 |
祈願祭 前夜祭 | 中央公園 |
8月10日(金) | 11:00〜22:00 12:30〜21:30 13:30〜17:30 18:00〜21:45 |
祭本番 | 帯屋町アーケード 市内各競演場・演舞場 追手筋本部競演場(昼の部) 追手筋本部競演場(夜の部) |
8月11日(土) | 11:00〜22:00 12:30〜21:30 13:30〜17:30 18:00〜21:45 |
祭本番 | 帯屋町アーケード 市内各競演場・演舞場 追手筋本部競演場(昼の部) 追手筋本部競演場(夜の部) |
8月12日(日) | 13:15〜14:00 14:00〜22:00 18:00〜18:30 18:30〜22:00 |
全国大会開会式 全国大会 表彰式 後夜祭 | 高知城 高知城、追手筋、帯屋町、中央公園 中央公園 中央公園 |
名称 | 最寄り停留所/駅 | 備考 |
---|---|---|
追手筋(おうてすじ) | 大橋通り | |
中央公園(ちゅうおうこうえん) | 堀詰 | |
愛宕(あたご) | ||
知寄町(ちよりちょう) | 知寄町二丁目 | サニービル |
菜園場(さえんば) | 菜園場 | |
梅ノ辻(うめのつじ) | 梅ノ辻 | |
升形(ますがた) | 升形 | |
上町(かみまち) | 上町四丁目 | |
万々(まま) | JR四国・円行寺口 | |
旭(あさひ) | 旭町三丁目 | 高知サティ |
帯屋町筋(おびやまちすじ) | 大橋通り/堀詰 | |
はりまや橋 | はりまや橋 | |
京町(きょうまち) | はりまや橋 | |
秦(はだ) | イオン高知ショッピングセンター | |
柳町(やなぎまち) | 堀詰 |
→競演場・演舞場情報